ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

教育・研究事業報告書1.教育・研究事業テーマ精神科訪問看護利用者とその家族のストレングスに関する研究―精神科訪問看護師の視座より―2.教育・研究事業組織教育・研究事業代表者:日本赤十字広島看護大学・助教・磯野洋一3.要旨精神科訪問看護利用者とその家族のストレングスに関する研究―精神科訪問看護師の視座より―という研究タイトルにて、「精神科訪問看護師は、どのように訪問看護利用者とその家族のストレングスを捉えるかを明らかにすること」「精神科訪問看護師は、訪問看護利用者とその家族のリカバリーのプロセスにおいて、ストレングスをどのように活用しているのかを構造かすること」を目的に、質的・帰納的に分析を行っている。4.キーワード精神科訪問看護師ストレングスリカバリー5.教育・研究事業報告(教育・研究事業報告の構成は、原則として以下のとおりとする)1)教育・研究事業の背景・目的【研究の背景】我が国の精神科医療の動向は、入院から地域へと移行している(厚生労働省、2004)。しかし、精神科臨床の現状は、病院報告(病院報告、2010)によると、精神病床における平均在院日数は301日であり、一般病床の18.2日と比べてもはるかに長期の入院期間という実態である。さらに「第2回精神科医療の機能分化と質の向上等に関する検討会資料」(厚生労働省、2012)によると、精神疾患は再入院を繰り返しやすいという特徴もある。一方で、精神科訪問看護を受けている統合失調症患者の再入院日数が1/4に減ったとの報告(萱間ら、2005)があり、精神科訪問看護は、精神障がい者が住み慣れた自宅など、地域でより長く生活していくために、欠かせないサービスの一つであるといえる。近年では、「重い精神障害のある人を対象とし、ケースマネジメントの手法を用い、利用者との関係性を大切にしながら24時間、365日途切れないサービスを精神保健福祉士、看護師、作業療法士、精神科医など多職種チームにより提供し、リカバリーを志向102