ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

後理解を促す支援の認識」があげられた。予備調査(インタビュー調査)から明らかになったものは、促進要因として「教育」、「職場環境(指導者の存在・アセスメント用紙の活用)」、阻害要因として訪問期間が短いと人間関係の構築ができないといった「人間関係の構築(訪問期間)」があげられた。(b)死亡場所の意思決定支援に関する医師要因医師の関連要因で文献検討と一致したものは、促進要因として「自宅看取りへの姿勢」、「他職種連携」があげられた。予備調査(インタビュー調査)から明らかになったものは、促進と阻害の両側面がある要因として「予後理解を促す支援の認識」があげられた。予後理解を促す支援は医師の役割であるという認識をもっている医師がおり、このような認識を持つ医師のもとでは、看護師が予後理解を促す支援をすることができないということであった。(c)死亡場所の意思決定支援に関する患者・家族要因患者・家族の関連要因で文献検討と一致したものは、阻害要因として「家族関係」があげられた。予備調査(インタビュー調査)から明らかになったものは、促進要因として「介護者・副介護者の存在」、「明確な希望の表明」、阻害要因として「意識障害・コミュニケーションの障害」、「予後予測のしにくさ」、「余命告知の有無」、「余命の理解度」、「余命告知に対する認識」、生きることや治療への執着といった「終末期への姿勢」があげられた。2予備調査(プレテスト)a.対象者、患者の概要106名に郵送(不達3通)し、38名の回答が得られた(回収率36.8%)。対象者である訪問看護師は、女性37名(97.4%)、平均年齢は47.2歳(SD=7.4)、看護師平均経験年数は23.1年(SD=6.4)、訪問看護師平均年数は8.4年(SD=6.3)であった。患者の平均年齢は71.0歳(SD=15.5)、男性16名(42.1%)、死亡場所は自宅29名(50.5%)、病院8名(21.1%)、施設1名(2.6%)であった。また、患者の希望する死亡場所は訪問開始初期には自宅19名(50.0%)、病院4名(10.5%)、施設0名(0%)、決められない7名(18.4%)、死亡および入院直前には自宅25名(65.8%)、病院7名(18.4%)、施設0名(0%)、決められない3名(7.9%)であり、家族の希望する死亡場所は訪問開始初期には自宅15名(39.5%)、病院10名(26.3%)、施設0名(0%)、決められない9名(23.7%)、死亡および入院直前には自宅26名(68.4%)、病院10名(26.3%)、施設1名(2.6%)、決められない1名(2.6%)であった。118