ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

としている(日本看護協会)。慢性呼吸器疾患看護分野は平成22年2月に新たな分野として認められ、日本赤十字看護大学看護実践・教育・研究フロンティアセンター認定看護師教育課程においても、赤十字看護の呼吸ケア領域における看護の質の向上に寄与しうるよう平成23年より教育を開始してきた。慢性呼吸器疾患看護分野のCNは、全国各地の赤十字病院を含む、様々な設置主体や規模の病院、あるいは訪問看護ステーションに所属しており、慢性呼吸器疾患患者の安定期・増悪期・終末期の各病期に応じた呼吸器機能の評価及び管理における役割発揮が期待されている。また、呼吸機能維持・向上のための呼吸リハビリテーションの実施、急性増悪予防のためのセルフケア支援などの役割を担い、直接的ケアを自ら実施するだけでなく、組織全体の呼吸ケアに関する看護の質が向上するよう活動を模索している。平成24年より認定開始となった慢性呼吸器疾患看護CNの取り組みは、個々の活動報告や事例発表で少しずつ報告されているが、全体としての活動状況やCNとしての満足度について集約的な調査はまだ行われておらず、その現状と課題は明らかになっていない。本研究の目的は、慢性呼吸器疾患看護CNの資格取得前後の就業状況の変化や、活動の現状、役割を実践する中での課題、支援の状況、職務に対する満足度について明らかにすることである。本研究で得られる知見は、慢性呼吸器疾患看護CNの活動とその支援のための基礎的知見となり、役割にともなう課題の検討や、赤十字病院を含む所属組織における今後のより発展的な活動につながる組織の支援体制を検討する一助になると考えた。(2)教育・研究事業の方法1)研究デザイン郵送法による自記式質問紙調査。2)研究対象者2014年8月時点に認定資格を有する慢性呼吸器疾患看護認定看護師171名のうち、日本看護協会ホームページで氏名と所属施設を公表している152名を対象とした。3)調査期間2014年8月~2014年9月4)データ収集方法郵送法による無記名の自記式質問紙調査である。質問紙は、研究者がプレテストを踏まえて作成した55項目の構成型自記式質問紙(一部自由記述を含む)を用いた。調査内容は1対象者の基本的属性、2資格取得前後の所属施設および所属部門、3認定看護師としての活動状況、4勤務形態、5サポート状況、6認定看護師の活動を行う上での課題、7活動に対する満足度、8給与待遇等とした。実践の程度、満足度、認知度、処遇の納得感、助言の適切さについての回答は、3段階あるいは4段階の順序尺度を用いた。5)分析方法36