ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

ページ
55/128

このページは 平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書 の電子ブックに掲載されている55ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

教育・研究事業報告書1.教育・研究事業テーマ脳ドック受診者の生活習慣と脳血管疾患発症リスクの検討2.教育・研究事業組織教育・研究事業代表者:日本赤十字秋田看護大学看護学部講師南部泰士3.要旨秋田県南部にある地域医療支援病院で脳ドックを受診した人(受診者)のリスクスコア(10年間で脳卒中を発症する確率)、生活習慣ついて検討した。リスクスコアに性差(男性22.7±8.5、女性22.3±9.0, p=0.856)はみられなかったが、男女共に年齢が上昇するにつれ糖尿病の人の割合が増加していた。未破裂脳動脈瘤「有」と「無」の人のリスクスコアを比較したころ、男性(「有」24.1±10.3、「無」22.7±8.4,p=0.713)、女性(「有」29.0±8.3、「無」22.0±8.9,p<0.001)であり、女性に有意な関連がみられた。リスクスコアを算出は、受診者の生活習慣(リスク要因であるBMI、喫煙歴、糖尿病、血圧)に関する一次予防行動を促すための、保健指導の根拠となりうることが示唆された。4.キーワード脳ドックリスクスコア脳卒中発症確率未破裂脳動脈瘤生活習慣5.教育・研究事業報告1)教育・研究事業の背景・目的秋田県の脳血管疾患(脳卒中)の年齢調整死亡率は年々減少しているが、依然全国平均より高い状態が続いている1)(平成22年では男性が全国で3番目、女性が全国で11番目に高い)。死亡数では平成23年に県内で年間約1,700人(全国:約12万4千人)、死亡数全体の11.8%(全国:9.9%)と死亡順位の第3位(全国:第4位)となっておいる。脳血管疾患(脳卒中)は、高齢者の要介護状態への移行原因としても最も多い現状にある2)。その様な中、脳ドックは、クモ膜下出血等の脳血管疾患(脳卒中)を未然に防ぎ、受診者に対する二次予防を推進させる意義がある。しかし、脳血管疾患(脳卒中)は生活習慣に起因するものであるため、脳動脈瘤の早期発見等と共に、受診者の生活習慣病を53