ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

(2)研究期間:平成26年4月~平成27年5月(3)分析方法:コンサルテーションの定義、コンサルテーションの方法・タイプやモデル、コンサルテーションに必要な能力、コンサルタントの役割と能力に関する記述を原文のまま抽出し、類似性・相違性により質的帰納的に分析した。コード、サブカテゴリー、カテゴリー化した。複数の研究者で分析し厳密性の確保に努めた。3)文献検討の結果(1)18件の研究論文の検討結果1コンサルテーションの定義、方法定義は、専門家であるコンサルタントがコンサルティから相談を受け、コンサルティが課題解決できるよう知識や技術を提供し内外の資源を用いた援助過程であった。方法は、課題適応型やプロセス適応型のタイプを用いていた。モデルは、患者中心のケースコンサルテーションやコンサルティ中心のケースコンサルテーション、コンサルティ中心の管理に関するコンサルテーションであった。2コンサルタントの役割役割は、【客観的観察者となり状況を分析する】【問題を解決するために具体的に方略を提示する】【情報のスペシャリストである】【援助関係を形成する】【資源を活用する】【メンタルヘルス支援を行う】【教育する】【協働し連携を図る】【擁護者となり倫理調整を行う】【看護者,分析者,知識・技術の専門家となる】【変革者となる】【研究する】の12のカテゴリーが抽出された。コンサルタントは、客観的観察者、事実の発見者となることでコンサルティの取り巻く環境など問題を明確化していた。さらに問題状況を照らし合わせて現状を分析していた。また、コンサルタントは直接ケアを行いながら集団性を踏まえて課題に取り組み問題解決につなげていた。患者や家族、医療チームへの関わり方や具体的なケアを提案するなど、方略を提示しコンサルティが具体的に取り組めるようにしていた。新しい知識や情報を提供し、コンサルティが情報を活用できるように精神力動的な解釈や情報を整理する支援をしていた。さらに、導入時に援助関係を形成することや、複数のコンサルティの同意に介入すること、コンサルティ同士のダイナミクスを考慮して介入することなどが含まれていた。看護師が問題を一人で抱え込まないように気にかけ、カタルシスを図りながら、看護チームや看護職に対して情緒的支援を行っていた。さらに、看護師自身に考える機会を作り、ケースを見直しながら看護師が行っているケアを保証することや評価すること、そして、看護師自身の自己決定する力を尊重することや自己洞察力を助けるなどエンパワーメントを行ったり、看護師に対して教育やスーパービジョンを行うことや、体系的な思考過程を支援していた。また、専門看護師は、多職種で協働し役割分担することや、お互い114