ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

ページ
118/146

このページは 平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書 の電子ブックに掲載されている118ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

出した。また、プロセス・コンサルテーションの理解と実践に加え、柔軟性、忍耐、ゆとりなどのコンサルタントとしての基本的な態度の必要性が記述されていた。さらに、ブリーフセラピーやマイクロカウンセリングなどは、コンサルテーションに活用されていた。介入では、コンサルテーションによる情報提供や問題解決支援とカウンセリングによる心の支援が必要であり、補完的な関係であると記述されていた。コンサルタントの役割では、Lippitt(1994)が提唱した8つの役割が散見できた。留意事項では、コンサルティの状況の理解と同時に、コンサルタントがコンサルティをおびやかさないことなどであった。B.専門看護師教育課程の「コンサルテーション論」のシラバスの分析1)シラバス分析の目的専門看護師(以下、CNSとする)教育課程の授業項目「コンサルテーション論」のシラバスから,教育内容や方法を明らかにする。2)シラバス分析における研究方法(1)対象:専門看護師教育課程を編成している95大学院(2014年度現在)(2)調査期間:平成26年12月~平成27年1月(3)調査・分析方法:大学院研究科長あるいは指定された担当者に依頼文書を郵送し依頼した。シラバスの回収は、郵送法で行った。分析方法は、研究者4名による内容分析を行った。倫理的配慮について日本赤十字社広島看護大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(No.1405)。3)シラバス分析の結果57大学院から回答を得た(回答率60%)。3施設が「コンサルテーション論」の編成がない旨の回答があったため54のシラバスを分析対象とした(有効回答率94.7%)。シラバスの内容は、「コンサルテーションの総論」「看護コンサルテーションの概要」「コンサルテーションを実践するための知識・技術」「実践・演習」「学習課題」「文献活用」「担当教員」に分類した。また、シラバスの記述は、具体的詳細な内容から、シンプルな用語のみで内容まで多様であった。コンサルテーションの総論では、コンサルテーションの一般的知識に焦点をあてた内容であった。「定義、タイプやモデル、構造、要素およびプロセス、歴史的経緯、日本文化との関わり」など127件、「役割遂行に必要な能力の理解」21件、「コンサルテーションとの相違」14件、「コンサルテーションの評価」10件、「コンサルテーションの特徴」「コンサルテーションを組織変革に活かし展開する能力」各8件などであった。看護コンサルテーションの概要では、看護現象や専門看護師に焦点をあてた内容であった。「看護のコンサルタントの役割と機能」48件、「看護のコンサルテーションの過程」42116