ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

3専門看護師の看護実践能力専門看護師が、「かなりそう思う」「少しそう思う」と70%以上回答した項目は、65項目中60項目であった。「かなりそう思う」「少しそう思う」が70%未満の5項目は、「施設外での看護管理や施設運営に対する助言」32.9%、「施設内での看護管理や施設運営に対する助言」46.4%、「外部の施設間との情報提供や問題の共有化」30.3%、「患者会、集団教育などの協働での開催・開設」35.0%、「施設外での研究発表会の企画運営への参画」45.1%であった。専門看護師は、【他職種間調整・管理運営相談能力】の力量が低かった。4専門看護師からみたコンサルテーションにおける組織・コンサルティ・専門看護師の課題組織の課題は、【管理者がコンサルテーションを理解し活用する】【関係職種がコンサルテーションを活用できるように教育する】【組織全体でコンサルテーションのシステムを構築する】【コンサルテーションを実施できるように勤務調整を行う】の4カテゴリーを抽出した。コンサルティの課題は、【ケアの質を高めるためにCNSに相談する】【コンサルティとしてCNSに依存しない】【問題に気づき、主体的に解決に取り組む】【コンサルティマインドを学ぶ】【時間を工面してCNSを活用する】【コンサルティとして学習する】【コンサルティに課題はない】の7カテゴリーであった。専門看護師の課題は【コンサルタントの能力を高める】【コンサルテーション能力を高めるための学習を継続する】【コンサルテーションのシステムを構築し広報する】【問題の本質を明確化する】【コンサルテーションを基盤とした人間関係を形成する】【CNSから積極的に関わる】【コンサルティの決定を尊重する】の7カテゴリーが抽出された。4)考察(1)コンサルテーションの文献検討からみた教育内容と方法コンサルテーションでは、コンサルタントは観察者となりながらコンサルティを分析し、情報や資源を活用しながらコンサルティとともに問題解決を行っていた。同時にコンサルティの権利を擁護するなど、まさにエキスパートとしての役割が求められていた。また、看護師が質の高いケアを提供できるためには、コンサルタントとして問題の本質を見極め分析すること、専門的知識・技術を活用することに加え、コミュニケーション技術や、コンサルタントが自分自身を理解すること、自分自身のあり方や関わり方、感受性や迅速性、柔軟性、変化を恐れないパーソナリティなどの自己を形成する能力が重要であった。さらに、個人・集団・組織など多様な場面での創造的に取り組む柔軟なコンサルテーション能120