ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

研究報告書(中間報告)1.研究テーマ認知行動療法を用いた新卒看護師のメンタルヘルスプログラムの開発2.研究組織研究代表者:日本赤十字広島看護大学・准教授・笹本美佐共同研究者:日本赤十字社広島赤十字・原爆病院・看護部長・籠島政江日本赤十字社広島赤十字・原爆病院・看護師・三浦真衣3.要旨新卒看護師が抑うつ状態に陥りやすいことが示唆されていることから,メンタルヘルスのなかでも抑うつの予防に焦点化し,集団認知行動療法を用いた抑うつ予防のためのプログラムの開発に取り組むことを目的とした。平成26年度は,文献検討および専門家からのスーパーバイズを受けて,プログラムの内容ならびに研修回数,1回の研修会の所要時間を検討し,プログラムを作成した。さらに,作成したプログラムを用いて,承諾が得られたA赤十字病院の新卒看護師30名を対象にパイロット研修を実施し,プログラム内容のアンケートを行った(回収収率97%)。結果は,研修内容の難易度が適切であったが89.7%,研修内容が理解しやすかったが96.5%,学習量は適切であったが93.6%,研修の所要時間が適切であったが96.6%であった。平成27年度は,これらの結果をもとに平成27年度新卒看護師80名程度を対象として,プログラムの評価を実施する。4.キーワード新卒看護師メンタルヘルス集団認知行動療法5.研究報告(1)研究の背景・目的近年の医療の高度化ならびに多様化による医療環境の急激な変化は,看護師に身体的精神的な過重負担を招き,ストレスフルな状況下での仕事によって抑うつ状態を引き起こしていることが示唆されている(三木,2002)。2011年病院看護実態調査では,1ヶ月以上の長期病気休暇を取得した看護職の約3分の1がメンタルヘルスの不調によると報告されている。このような長期休暇によって生じる経済的損失,さらには現場でのマンパワー不足や離職などの負のサ127