ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

ソーシャルキャピタルと防災危機管理状況との関連をみると、防災について気をついていることが「ある」と答えた人が「ない」と答えて人より有意に高かったのは、現在住んでいる地域に住み続けたい(p<0.05)、同居している家族に災害時手助を必要とする人がいる(p<0.01)、地域活動の参加に積極的に参加したいと思っている(p<0.05)、地域の中で挨拶をいつもしている(p<0.05)、地域の子どもや親に何らかの支援をしたいと思っている(p<0.05)であった。事前準備(問6.防災について気をつけていることがありますか)との関連質問内容結果有意確率今後も現在お住まいの地域に住み続けたいですか実施者の方が「住み続けたい」の割合が有意に高いP<0.05同居している家族に災害時手助けを必要とする方がいますか今後、地域活動に参加することについてどう思いますか実施者の方が「いる」の割合が有意に高い実施者の方が「積極的に参加したい」の割合が有意に高く、非実施者の方が「時間や興味があれば参加したい」の割合が有意に高いP<0.001P<0.05地域の中で挨拶をしていますか実施者の方が「いつもしている」の割合が有意に高いP<0.05地域の子どもや親に何らかの支援をしたいと思いますか実施者の方が「地域の子供や親に」支援をしたいと思っている割合が有意に高いP<0.054.考察1)防災危機管理状況とソーシャルキャピタルの関連防災への危機管理は、日常からの準備が重要であり、自助・共助・互助・公助に渡り取り組みが必要である。本調査において、防災の事前準備に気をつけている者は、現在の居住地に「住み続けたい」と思い、災害時の家族からの支援も得られているようである。何らかの支援が得られていることは、調査対象者におけるひとり暮らしが9.6%(37人)と1割に満たなく、89.6%(343人)と約9割の多くの者が2世代・3世代家族で見守られながら生活しているためと推察できる。逆に、「住み続けたいと思えること」、「手助けを得ていること」が防災への事前準備に繋がっているとも考えられる。今後地域活動に積極的に参加したい、地域で挨拶をいつもしている、地域の子どもや親に何らかの支援をしたいという項目は、ソーシャルキャピタルにおける地域に目を向けた最も基本的な自助・共助・互助の取り組みである。調査対象者において、これら項目の高い割合を示した者が、防災の事前準備も有意に気をつけていることから、今後地域の防災141