ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

況ではない。地域、気候などの条件によって課題は異なると考えられるが、組織内研修や赤十字関連施設との交流において経験の伝達や情報共有し事例を集めることで職員個々の経験に生かすことも必要ではないかと考える。災害時は情報不足の中での手探りの支援が現実であるが、本学では紙上演習において要援護者リストをもとに簡易アセスメントシートの活用や支援内容の検討などを強化している。限られた情報をもとにどのような支援が必要かを考える力を身に付ける足がかりとしたい。また、検討の条件として発災直後から時間を追った支援内容も検討している。他施設利用者の受け入れにおいて、本人の心理状態の変化への対応が明らかになったことから、表情や言動に気づき心に寄り添ったケアの内容についても踏まえたい。【災害時に求められる専門的知識・技術の重要度】現在本学における災害福祉論において学習している内容をもとに項目を作成した。重要度ではなく、対応困難、知識・技術不足である内容についてうかがうことで、課題がみえたと思われるが、就職後の研修・訓練において、全ての内容を網羅して訓練することは難しいが、予測不可能な事態に少しでも対応できるよう、教育の段階において基本的知識・技術として、知る必要があると考えられる。派遣先が高齢者施設であった場合は、災害時支援他施設、避難所における支援内容と課題にも挙げられていた通り、日頃の実践を踏まえ生かしていくことが求められていた。「災害のときに動けるように普段のことをしっかりと行う。緊急の災害で行くときのために今の実践をしているぐらいの気持ちで行っている。」という話しもうかがった。教育においては、一般的な知識の他、指定避難所・指定福祉避難所内福祉エリア、地域、仮設住宅への支援、またフェーズによって変化するニーズへの対応についても検討が必要である。災害時に求められる専門的知識・技術において赤十字に特化された内容では、救急法救急員の講習、赤十字健康生活支援講習の受講の必要性が聞かれた。子どもに関する学びも少ないことから、幼児安全法の受講も有効であると考える。就職後の研修では他の多くの研修があることから、必ずしも受講できない状況もあり、教育の段階において受講していることが望ましいという声も聞かれた。特に赤十字健康生活支援講習内におけるリラクゼーションの支援については、被災地でも有効であったと報告されている。さらに奉仕団の方々との連携も含め、他の専門職、支援団体と連携して支援していく柔軟性が必要とされていた。また、インタビューの中から特に必要とされている知識・技術では感染症の知識、レクリエーション・余暇支援、記録・報告力が挙げられていた。災害時に求められる専門的知識・技術においては、レクリエーション・アクティビティは重要ではあ42