ブックタイトル平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成26年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

研究報告書1.研究テーマ第二次世界大戦における日本赤十字社救護看護婦の活動2.研究組織研究代表者:日本赤十字看護大学准教授川原由佳里共同研究者:同大学准教授山崎裕二同大学講師鷹野朋実同大学助教殿城友紀同大学客員教授川嶋みどり3.要旨第二次世界大戦において戦傷病者を救護するために国内外に派遣された日本赤十字社の救護班の活動を明らかにすることを目的とした。満州、フィリピン、ビルマ、広島、長崎原爆において派遣された救護班の業務報告書(日本赤十字社所蔵)及び元救護員による体験記や彼らへのインタビュー調査を通じて、救護班の活動実態を分析した。また戦後70年を機にこれまで元救護看護婦及び生徒9名に行ったインタビューデータを保存するためのブックレットを作成した。4.キーワード赤十字看護第二次世界大戦戦時救護歴史5.研究報告1)研究の背景・目的第二次世界大戦中、戦傷病者を救護するために国内外に派遣された日本赤十字社の救護班は960班、延べ33,156人である。この戦争では数多くの赤十字看護婦たちが国内及び戦地に派遣され、負傷病兵の看護を行った。派遣地は旧満州、中国、フィリピン、仏印、タイ、シンガポール、ビルマ、パプアニューギニアなど極寒地からジャングル地帯までに亘り、国内では広島など爆心地すぐ近くの病院も含まれる。日本が経験した戦争のなかでも、特に第二次世界大戦における軍事衛生や日本赤十字社の活動の実態は、原資料が非公開もしくは敗戦時に紛失、焼却されたために、今もあまり知られていない。過去の研究では、捕虜の取扱いに関する国際法の遵守(竹本,1996)、あるいは国内法上での軍との関係(立川,2008)をテーマとしたものがあるが、日赤の救護看53