ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

研究活動報告書1.研究活動テーマA大学看護学生の認知症の人に対する知識、態度、介護意識の社会化に関する研究2.研究活動組織研究活動者:日本赤十字秋田看護大学看護学部准教授南部泰士3.要旨看護学生(以下、学生)の認知症の人に対する知識、態度、介護意識の社会化に関する認識を、認知症サポーター養成講座(以下、養成講座)前後で調査し、地域包括ケアシステムの教授に関する基礎資料にすることを目的に調査をおこなった。対象はA看護大学2年次の学生117人。同意が得られた74人(回収率63.2%)の有効回答数は71人(有効回答割合95.9%)を分析対象とした。質問紙調査により養成講座前後で回答を得て、比較した。養成講座受講後、学生の「認知症高齢者のイメージ」が肯定的となり、「認知症の基礎知識」を豊かにし、「老親扶養意識」の「手段的扶養意識」における考えに変化がみられた。また、「自分が認知症を発症したときに家族に期待する介護意識」について、「家族と社会」の両者に自身を担ってほしいと回答した割合が増加した。養成講座は学生が地域包括ケアシステムを理解する上で重要な学習の一つであり、認知症を自身の問題として認識することができる意義のあるものであった。4.キーワード認知症サポーター養成講座看護学生知識態度介護意識の社会化5.研究活動報告1)研究活動の背景・目的わが国は平成19(2007)年に老年人口が21.5%(2744万人)(総務省統計局,2007)と超高齢社会を迎え、認知症の人は約462万人(老年人口の約15%が認知症)と推計された。認知症の人の在宅有病者数は約270万人(うち独居者は約43万人)と分析されている。そのような急激な高齢化、家族形態が変化している中で、認知症高齢者に対する支援の在り方が今後の課題となっており、長年住み慣れた地域で、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるよう、地域包括ケアシステムの構築が急務とされ、なかでも看1