ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

を類型化しつつ、訪問看護師が利用者の「環境のストレングスと捉えた理由」を明らかにすることが本研究の目的である。つまり本研究の目的は、利用者の環境のストレングスの種類の類型化と、訪問看護師が利用者の環境のストレングスと捉えた理由を明らかにすることである。(2)研究活動の方法1)対象(研究参加者)独立型の精神科訪問看護ステーションまたは、病院併設型の精神科訪問看護ステーションに勤務する精神科訪問看護師。2)研究期間2014年4月~2016年3月データ収集期間は2014年8月~2015年4月であった。3)研究協力施設精神科訪問看護ステーション6施設。施設の詳細は、独立型訪問看護ステーション2施設、病院併設型訪問看護ステーション4施設。4)データ収集方法参与観察と半構成的面接法研究協力施設のうち、独立型の精神科訪問看護ステーション2施設にて訪問に同行させて頂き訪問看護場面を参与観察することで、訪問看護師が利用者のリカバリのプロセスにおいて、どのよう視点で環境のストレングスを捉え、活用しているのかを大まかに把握し、現象の真意を掴むことが面接を行う上では重要であると考え、参与観察を参考にしながら、半構成的面接を実施した。また、訪問看護という場面での参与観察という性質上、メモを取ることは不可能であるため、ストレングスと捉えているであろうと思われる場面と、ストレングスの活用方法について、移動する車内または訪問看護終了後、訪問した事例ごとに振り返りを行った。参与観察なしでの面接については、訪問の合間や訪問終了後に面接を実施した。5)分析方法本研究は、質的・帰納的研究デザインである。分析の詳細は、まずは半構成的面接から得られたデータを逐語録に起こし、逐語録を繰り返し精読した。その後下記1から5の手順で分析を進めた。1逐語録のうち、「環境のストレングスの種類」に注目しながら、訪問看護師が利用者の「環境のストレングスと捉えた理由」について、意味の読み取れる単位で抽出した。42