ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育・研究事業報告書

4データ収集方法自宅看取りを実施している訪問看護ステーションに勤務し、調査対象患者選定条件に該当する終末期がん患者を担当している訪問看護師に、調査票と研究についての説明と協力依頼の文書を送付し、研究への協力を依頼した。複数の適格な患者がいたときは、直近の患者2名を選択するように依頼した。調査票は回答後、同封した研究者宛の返信用封筒に入れて対象者が投函する。なお、調査協力の同意は、返送をもって得られるとすることも明記した。返信期日は調査票到着日より4週間以内とした。適格な患者がいないステーションを把握できるように、アンケート調査とは別にFAX返信シートを返すよう依頼した。調査票の回収率を高めるために、調査票発送2週間後、適格な患者がいないステーション以外に、はがきで調査票のお礼と催促の連絡を行った。5調査期間2015年7月27日~8月24日6データ分析方法分析の手順は以下のとおりである。1)各変数について記述統計を算出した。2)患者に確認できた時点での希望死亡場所と、実際の死亡場所が一致した場合を希望死亡場所での死亡の「実現あり」、それ以外を「実現なし」とした2値変数を設定した。3)希望死亡場所での死亡の実現とアセスメント必要性の指標である死亡場所の意思決定支援との関連を検証するために、希望死亡場所での死亡の「実現あり」・「実現なし」を従属変数とした。まず、従属変数と死亡場所の意思決定支援(余命の告知の確認の有無・未告知の対応の有無・余命の理解度の確認の有無・生活上に関する予後の説明の有無・希望死亡場所の確認の有無および家族調整の有無)との関連をχ2検定にて検証し、リスク比を算出した。4)希望死亡場所での死亡の実現の実態と生活上に関する予後の説明との関連を検証するために、希望死亡場所での死亡の「実現あり」・「実現なし」を従属変数とした。従属変数と訪問看護師からみた関連要因(1)看護師要因、(2)医師要因、(3)患者・家族要因をχ2検定、フィッシャーの正確確率検定、マンホイットニーU検定で分析し、p<.10の関連のみられた変数を調整変数として、「訪問時期別」(訪問初期・悪化期・臨死期)、「回数別」(1回・複数回)、「実施者別」(医師・看護師)、「対象者別」(患者・家族)に、それぞれロジスティック回帰分析で関連を明らかにした。分析は、統計解析ソフトSPSS Statistics for Windows ver17.0を使用し、検定において有意水準はp<.05とした。58