ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

3結果定義は、専門家であるコンサルタントがコンサルティから相談を受け、コンサルティが課題解決できるよう知識や技術を提供し内外の資源を用いた援助過程であった。方法は、課題適応型やプロセス適応型を用いており、コンサルティ中心の管理的コンサルテーションやケースコンサルテーションであった。コンサルタントの役割は、専門的知識の提供や課題解決方略の提示、躍動的介入、サポート体制やシステム構築、教育、メンタルヘルス支援等であった。コンサルテーションの能力は、アセスメントに精通した専門的知識・技術、ケアの保証と評価、実践力・情緒的介入、調整や協働する能力等であった。コンサルテーションでは、看護ケアや看護管理、組織の分析により問題の焦点化やアセスメントを行う。また、看護師への共感や体験を分かち合うこと、エンパワ-メントは欠かすことのできない要素であり、変化を恐れないパーソナリティや自分自身の専門性の限界を知ること、体験の言語化や感受性も必要とされていた。4結論看護師が質の高いケアを提供できるためには、コンサルタントとしてアセスメント能力や問題解決能力、専門的知識に加え、コンサルタント自身のあり方や関わり方、感受性や迅速性、パーソナリティなどが重要である。さらに、個人、集団、組織など多様な場面でのコンサルテーション能力の育成が求められていた。(2)植田喜久子,戸田由美子,山下彰子,札埜和美(2015).コンサルテーションに関する著書における記述内容の分析.第2回日本CNS看護学会,東京都.1目的専門看護師教育過程のコンサルテーション論の教育内容や方法に示唆を得るために、著書の記記述内容を明らかにする。2方法研究デザインは、質的帰納的デザイン。21冊の著書から、コンサルテーションの定義、目的、方法、種類やモデル、コンサルテーション能力、コンサルタントについての記述内容を原文のまま抽出し、類似性・相違性により分析した。複数の研究者で分析し、妥当性を確保した。倫理的配慮では、著書名、出版社名が特定されないように表記した。3結果著書は、リエゾン精神医学、ビジネス、セラピー、組織関連、専門的知識の5つに分類できた。定義はR.Lipitt(1986/1994)やUnderwood(1995)の定義を引用し、専門職が専門職に行う相談であり、プロセスや相互作用の用語で説明されていた。目的では、内外の資源を用いての問題解決や変化を起こすことであり、専門家同士の相互作用やプロセスを強調していた。方法では、コンサルテーションの種類やモデルについて述112