ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

研究報告書1.研究テーマ地域住民の防災力向上に対する防災キャンプの効果検証2.研究組織研究代表者:日本赤十字秋田短期大学介護福祉学科助教及川真一共同研究者:日本赤十字秋田看護大学看護学部教授夏原和美日本赤十字秋田看護大学看護学部教授廣渡太郎日本赤十字秋田看護大学看護学部講師永易裕子日本赤十字秋田短期大学介護福祉学科講師佐藤沙織3.要旨災害対策は、発生した災害の状況と対応内容を検証して導き出された教訓をふまえ、必要な見直しを速やかに行うという不断の努力の上に成り立つ。しかし、災害への対策能力である「防災力」に関しては、実際に災害が起こってからでなければ本当の検証ができないという難しさもあり、様々な取り組みの効果については充分に検証がなされていない現状がある。本研究は、「赤十字みんなの防災デイキャンプ」と称する災害を想定したキャンプ活動を通じ、地域住民の「防災力」がどのように向上するかについて検証した。防災対応に関する認識と防災行動の実施との関係を分析した結果、防災キャンプへの参加を通じて、参加対象者は、災害の備えの重要性や避難所運営の知識と緊急時に地域の住民同士で助け合う、実践的な対処行動への自信が身についていた。4.キーワード地域防災力向上、防災キャンプ、防災意識5.研究報告5-1研究の背景・目的災害対策は、発生した災害の状況と対応内容を検証して導き出された教訓をふまえ、必要な見直しを速やかに行うという不断の努力の上に成り立つ。東日本大震災の教訓は、「災害への対応に想定外があってはならない」、そして、「過去の災害を忘れ去ることなく、常日ごろから災害に備える姿勢が命を守る」であった。また、大規模災害発生時には、国や地方公共団体の「公助」機能が低下する可能性があることも明らかになり、災害対策における「自助(住民が自分の命と安全を自ら守る)」及び「共助(地域の人々や企業・ボラン17