ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

研究報告書1.研究テーマ人道的支援活動につながるポジティブな心理過程の検討とその教育への応用2.研究組織研究代表者教授島井哲志(日本赤十字豊田看護大学)共同研究者教授遠藤公久(日本赤十字看護大学)〃教授河合利修(日本赤十字豊田看護大学→日本大学)3.要旨本研究では、日本赤十字社を支えてきた先人が、どのような経験によって、人道的支援活動に向けて成長していったのか、また、学生たちが、どのような経験によって、人道的な態度と行動を形成していくのかを検討した。本学では、カリキュラムに「赤十字原論」などがあり、赤十字の基本原則の「人道」という態度と行動を理解することをめざしている。一方、赤十字という名前がついていなくても、地域や世界の子どもたちへのボランティア活動を行う学生たちがおり、このような自主的活動から、学生たちが大きく成長し人材として育てられていると実感する。ポジティブ心理学の研究からは、感動などの情緒的経験が、多くの人たちのポジティブな徳性の育成につながり、それぞれの得意とする特性を活かすことで大きく成長すること示唆されており、ここでは、人との出会いを中核とする経験が、「人道」につながるポジティブな変化をもたらしていることを示した。4.キーワード赤十字、人道、人道的支援、教育、ポジティブ心理学5.研究報告世界の人道支援の重要な一部分については、赤十字国際委員会(ICRC)や日本赤十字社などの赤十字組織が担っているといえる。これは、赤十字が、国際的に認められた、公平で中立、かつ、独立した組織であり、その使命として、武力紛争およびその他の暴力の伴う事態によって犠牲を強いられる人々の生命と尊厳を保護し、必要な援助を提供することをめざしているからである。一方、本学をはじめ、日本赤十字学園に所属する看護大学では、各地の赤十字病院に優秀な看護師を供給することが目標のひとつとなっており、他学に比較すれば災害看護に時間をかけた教育が行われているものの、当然ながら看護師養成に準拠して赤十字病院で重65