ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

ページ
82/152

このページは 平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書 の電子ブックに掲載されている82ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

人も居ましたし、流されて、こう来る人も居たので、やらなきゃいっていう感じで。先輩を中心に、どういうふうにやろうかとか話し合ったり、ローテンションを先生と先輩を中心になりながらやって(Aさん)」、小学校に逃げてきている人達の支援を始めた。学生は、「何もできないけど濡れた身体を拭いた(Cさん)」、また「先生から指示をもらったり、女性の方がつきっきりで、認知症のおじいちゃんの相手をしたりだとか、パーキンソンのおじいさんのトイレ介助をした(Mさん)」。夜になり、停電で真っ暗闇だったので「携帯電話の明かりを頼りに(Sさん)」学生はグループを作り、休みを取りながら高齢者や等の介護や見回りを行った。<夜間の暗闇に恐怖を感じながらも仲間と居ることで安心する>この夜は、「すごいふぶいていた日で、あたりがすごく視界が悪くて真っ暗になってしまった。寒くて、怖くて眠れなかった(Sさん)」が、「皆いれば、まあ安心かなって、そういうわずかな希望にすがって(Aさん)」夜が明けるのを待った。<自分たちがやらなくてはならないという気持ちで避難者の援助活動を行う>「何かがこう、私たちを動かしていたのかはわからないけど、自分たちがやらなくちゃいけないていう部分ももちろんあって(Sさん)」介護などを行った。「おトイレに行けない人のお手伝いだったりとか。自己導尿をしてる人も居たので、毛布で隠してやってもらったりとか。あとは、ちっちゃい子とかも居たので、その子たちと少し話したりとか(Aさん)」行った。しかし、「詰まったトイレの掃除は、さすがにきつかった(Sさん)」けど、2日間、このような活動をつづけた。<情報が少なく連絡もとれず、寒さと食べものがない中で助け合いながら津波の水が引くのを待つ>「具合の悪くなる学生もいたし、食べるものがなく、バックの中に入っていたチョコレートを皆で分けて食べた(Cさん)」。「携帯電話も県外、道路も寸断で、助けを呼びに行くこともできない。連絡がとれない状態(Sさん)」で、「ラジオを持ってきてる近所の人も居て、ラジオでどこどこ地区は壊滅的だとかという話をしていて(Aさん)」、気分が落ち込むこともあった。自分たちのいる地域の情報が分からず、「水が引いて、早く外の状態を見に行きたいというか、知りたい(Sさん)」と思っていた。<先生は救護をしており、自分達のヒーローに見える>「実習の場面も(教員が患者に看護しているところを)見てなかったので、あの時、“ああ、先生たち看護師はすごい(Aさん)」し、「先生達、看護師はこの場でとても必要とされており、倒れたら大変なことになると思った。たくさんの人を助けてて、先生はヒーローだった(Sさん)」と感じていた。<家族のことが心配で連絡をとる>少し落ち着くと、「家族、大丈夫かなっていう話(Aさん)」しが出てきて、「皆、家族のことを考え(Aさん)」、心配していた。「小学校についた時は、家族と連絡が取れたけど、翌80