ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

臨床心理士を交えながら心のケアを続けていた。このような自宅に戻って直ぐか切れ目のない心のケアを行うことで、学生達の心は徐々に癒されたと考える。学校が再開してから始めるのではなく、できるだけ早期に学生の心のケアを始めることが必要であり、切れ目のないケアにより効果が上がると言える。しかし、教員も被災者であることから、教員の心のケアを同時に行いながら、学生への関りが重要であると考える。(5)結論看護学生は、教員の指示により逃げ始め、自分たちの判断で、高齢者などに手を貸しながら避難場所にたどり着いていた。避難場所では、他の避難者とともに津波が引くまで、サバイバル生活をしており、教員の誘導と、自分達の意思で避難者の援助活動を行った。学校再開までの間は教員の連絡で学校の情報を取り再開を待っていた。発災から学校再開において、教員の判断、指示、関わりが学生の避難、サバイバル生活、災害による心的外傷には必要であることが示唆された。(6)謝辞本研究に参加してくださった看護師の皆様に心より感謝いたします。加えて、研究参加者である看護師の皆様のご参加にご協力をくださいました所属施設の皆さまに感謝いたします。本研究は、平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」の資金により実施いたしました。(7)引用文献南裕子(1999).阪神・淡路大震災そのとき看護は.日本看護協会出版会, 142-147.広瀬弘忠(2004).人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学.集英社新書Raphael, B. (1986)/石丸正(1989).災害の襲うとき―カタストロフィの精神医学.みすず書房, pp140-147.田端健人(2013).学校を災害が襲うとき:教師たちの3.11.春秋社, 17-36.84