ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

病棟と外来の連携地域との連携１．外来の枠をとっておく＜連携パターン案＞（１）内分泌病棟と外来（DM認定看護師）（２）循環器病棟と外来（DM認定看護師）（心不全など）（３）呼吸器外来と外来（慢性呼吸器疾患認定看護師：HOT以外も）２．病棟と外来の引継ぎの吟味３．コンサル枠の活用（１）メモの機能を生かす（２）外来から病棟／病棟から病棟への連絡の活用について具体的に検討する１．セルフケアに関心のある看護師がいる病院と連携を図る(血液浄化センター)・内分泌病棟と外来（DM認定看護師）の連携：支援の間隔や連携方法などのしくみづくりを行うことができた。・呼吸器外来と外来（慢性呼吸器疾患認定看護師）の連携：連携のしくみがつくられ、支援を展開することができるようになっている。外来での支援状況を病棟ナースに伝えることについても検討している。・脳外科病棟や循環器病棟：病棟看護師が外来に下りて支援を展開した。時間や業務配分などに課題がある。・セルフケア支援シート：レーダーチャートで視覚化するとわかりやすい。十分には使いこなせていない。→できるところからの連携を始めている。今後、さらに連携方法の検討が必要。・地域でのクリニックとの連携を検討しているが、まだ十分にできていない。今後は、訪問看護ステーションとの連携の検討をはかる。セルフケア支援を構築する上での課題として、「セルフケア支援の周知・仲間を増やすこと」「病棟と外来の連携」「地域との連携」の3つがあげられていた。これらの課題に対する方略として、「セルフケア支援の意義や面白さを伝えること：事例をカンファレンスで提示等」「病棟と外来の連携の具体的なプランニング：認定看護師の活用等」「セルフケア支援に興味のある看護師がいる地域の病院との連携を図る」を検討した。１）セルフケア看護の周知セルフケア支援を構築するステップとして､はじめに｢病棟内・院内でのセルフケア支援の周知／仲間を増やす｣ことに取り組んだ。カンファレンスを活用し、セルフケア支援の実際について提示することで、「患者の気持ちや考えに近づけた」「セルフケア看護の意味がわかった」というような反応が得られ、セルフケア支援への理解が深まっていった。また、経験年数が浅い看護師がセルフケア支援を展開するときには、ベテランの看護師がサポートをした。経験年数が浅い看護師は、SCAQを活用したセルフケア支援を展開することにより、対象となる人の特性がよくわかり、看護の面白さや奥深さを感じていた。89