ブックタイトル平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

概要

平成27年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

研究報告書１.研究テーマ赤十字災害看護の特性を生かした災害看護の専門的看護職育成プログラムの開発２.研究組織研究代表者：日本赤十字看護大学国際・災害看護学領域特任教授小原真理子共同研究者：日本赤十字社同方会役員前田久美子日本赤十字豊田看護大学教授小林洋子東京家政大学准教授谷岸悦子日本赤十字看護大学助教根岸京子３.要旨日本赤十字学園の看護大学大学院の災害看護教育、日本赤十字社の医療機関が取り組んでいる上級災害看護教育プログラムの現状を分析し、赤十字災害看護の特性を活かした専門的看護職の育成プログラムの開発を目的に取り組んだ。今回は課題として、1上級災害看護教育プログラムの現状と課題2赤十字の災害救護活動を通して必要とされる災害看護リーダーの実践能力と役割を検討した。６大学の災害看護教育担当者、看護研修センター研修生、大学院生を研究対象に、座談会やアンケート調査によって得られたデータを分析した。看護研修生の結果から、災害看護リーダーに必要な能力は、【現場対応力】、【マネジメント力】、【コーディネート力】、【教育力】、【自律力】の5つが示された。また大学院生の中長期支援実習から、（1）災害看護リーダーに求められる能力（2）中長期支援における看護師のリーダーとしてのあり方（3）被災地の仮設住宅における災害看護支援リーダーに求められる能力（4）住民や多職種との連携の中でのコーディネーターとしてのあり方（5）災害看護専門看護師の育成に関する視点が見出された。４.キーワード・上級災害看護教育プログラム：病院や日本看護協会等で展開している災害看護の基本的知識に、さらに専門的知識等を加えたプログラム構成で、担当者が災害看護の基本プログラムと区別し、リーダー育成に繋げているものを上級プログラムとする。大学院における災害看護学修士課程とは、内容を異にする。・専門看護師：日本看護系大学協議会で分野認定された大学院で一定の教育を受けたのち、日本看護協会において特定の専門看護分野において個人認定され、卓越した看護実践能力を有することを認められた者。専門看護分野において、実践、コンサルテーション（相談）、コーディ93