ブックタイトル平成28年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育研究事業報告書

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概要

平成28年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」教育研究事業報告書

が確認されている(平野, 2010)。各質問項目に対して「1.まったく当てはまらない」「2.あまり当てはなまらない」「3.どちらでもない」「4.まあまあ当てはまる」「5.とてもあてはまる」の5段階評定で回答を求め、それぞれを点数化し、下位尺度ごとに得点を合計した。3臨地実習に対する総合評価(困難感・満足感)臨地実習の体験に対する捉えかたを把握するために、学生が履修した臨地実習における困難感と満足感について評価した。困難感は、「困難を感じなかった」「あまり困難を感じなかった」「やや困難を感じた」「かなり困難を感じた」、満足感は、「満足しなかった」「あまり満足しなかった」「やや満足した」「かなり満足した」の4段階リッカートスケールにて回答を求めた。4対人コミュニケーション・スキル本研究では、言語および非言語による直接的なコミュニケーションを適切に行う技能を測定する尺度として、藤本・大坊(2007)が開発したコミュニケーション・スキル尺度(以下、ENDCOREs)を用いた。この尺度は、基本スキル(自己統制・表現力・解読力)と対人スキル(自己主張・他者受容・関係調整)の合計24項目から構成されている。また、下位尺度の組み合わせにより、表出系スキル(表現力・自己主張)、反応系スキル(解読力・他者受容)、対人関係マネジメントスキル(他者受容・関係調整)、対人葛藤マネジメントスキル(自己主張・関係調整)に分類できる。尺度のクロンバックα係数は、自己統制α=.68、表現力α=.89、解読力α=.93、自己主張α=.84、他者受容α=.84、関係調整α=.82と信頼性が確認されており、既存の8つのスキル尺度との相関分析が行われ、特に堀下(1994)が開発した「コミュニケーション・スキル尺度(ENDE2)」との相関分析では、並存的妥当性が確認されている(藤本, 2012)。各質問項目に対して、「1.かなり苦手」「2.苦手」「3.やや苦手」「4.ふつう」「5.やや得意」「6.得意」「7.かなり得意」の7段階評定で回答を求め、それぞれを点数化し、下位尺度ごとに得点を合計し、項目数4で除して尺度得点を算出した。(5)分析方法先ず、看護大学生全体の傾向を把握するために、二次元レジリエンス要因尺度得点と臨地実習に対する困難感と満足感、ENDCOREsの基本統計量を算出した。次に、学年による違いを検討するために、二次元レジリエンス要因尺度とENDCOREs得点の各学年による平均値の差を比較した。統計解析には一元配置分散分析を用い、有意水準を5%未満とした。同様に臨地実習の困難感と満足感は、Fisher正確検定により各学年間の出現頻度の差を比較した。さらに、二次元レジリエンス要因尺度得点とENDCOREs得点、臨地実習の困難感と満足感の相関関係を確認するため、Spearmanの相関係数を算出した。統計解析には、SPSS Statistics Ver.24を使用した。4