ブックタイトル平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

3)カンファレンスで検討が必要な場合以下のような場合には、カンファレンスで検討を行っている。・患者の自己管理がうまくいかないとき・看護師だけでは対処できない・問題の原因がわからないような状況にあり、多職種の協力が必要だと感じたとき・面談の順番の検討が必要なとき・患者の受容段階に応じた援助課題が生じたとき・家族関係がよくわからないときc.カンファレンスの意義カンファレンスは、通常は患者にとって問題となっていることの把握、共有とそれに対する援助方法の検討、あるいは実践による変化や評価について話し合われる。医師、看護師、臨床心理師などの医療職者が話し合う場としてのカンファレンスの意義としては、「患者の闘病の歴史を振り返り共有する場」、「患者に関する記録等の文字ではうまく表現できない微妙な情報を多職種間で共有できる」ということが挙げられる。E.面談a.個別化医療を行うための面談の目的面談を行う目的は、患者理解、すなわち「一人ひとりのことをよく知ること」であり、面談で得た情報が個別化医療につながっていく。具体的な目的は以下のとおりである。・患者や家族の生活状況や背景などの基本的理解(初期のインテーク)・病状や治療法などに関する患者や家族の理解の程度の把握・患者や家族の精神的安定や安寧などに向けた心理的援助・情報提供・意思決定援助(療法選択等)・教育的援助・患者のセルフケアの維持の確認・信頼関係の構築b.面談の判断基準面談の必要性の判断は、多職種で確認し合いながら検討していくことが大切であり、全ての患者に面談が必要というわけではない。面談の判断基準は、主に以下のとおりである。・医学的データ:eGFR 15ml/min未満*初回面談の判断基準・身体症状(血圧、体重、自覚症状等)・多職種カンファレンスでの話し合い32