ブックタイトル平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

2研究対象者2016年3月から2017年3月までの間に、特別養護老人ホームA(以下、Aホームとする)入所した高齢者の家族とした。除外要件は、「成年後見人など家族以外の人に説明した場合」、「情報提供の同意が得られなかった家族」とした。3パンフレットを用いた説明の方法2016年3月に、Aホームの職員とともに、看取りについてのパンフレット(図1・2参照)の作成した。またそれと同時に、施設入所時における説明方法も考案(図3参照)した。説明方法としては、入所前面談の際に生活相談員が、施設の医療体制を示した「重要事項説明書」と、急変時や終末期における医療等に関する本人および家族の意思を示す「健康管理意思確認書」を渡すとともに、同時にパンフレットも渡してその内容を説明することとした。入所当日は、看護職員が、「健康管理意思確認書」の内容を確認するとともに、パンフレットの内容の受け止め方や、説明を受けて行ったことを確認した。4データ収集説明を行った時の様子について記載されたケア記録を、分析に用いた。記録からデータを抽出する方法は、Aホームの職員である研究協力者が個別の記録ファイルを閲覧して、説明時の家族の様子に該当する部分と、説明を受けた家族の続柄を抜粋し、データを匿名化した後に研究者に提供した。5分析方法記録の内容について、「職員からの説明によって理解したこと」「説明を受けて考えたことや行ったこと」「前記の考えや行動によって判断したこと」「入所時点における家族の看取りに対する認識」の観点から読み取り、パンフレットを用いた説明について家族の受け止め方を示すカテゴリーを作成した。6倫理的配慮特養の研究協力者が、対象となる家族に、研究の目的・提供する情報・個人情報の保護・手段・拒否する権利について口頭で説明し、研究への同意を得た。口頭による説明が困難な場合には、家族の自宅に説明文書を郵送した。本研究は、日本赤十字豊田看護大学研究倫理委員会の審査を受けて実施した(受付番号2826)。59