ブックタイトル平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

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概要

平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書

とらえられた人で、本人との続柄で最も多いのは、子であり、次に配偶者であった。また、孫、甥の配偶者、内縁の配偶者が各1名であった(表1参照)。表1説明を受けた主な家族1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17長女長男長女妻長女長男夫長女長女長男孫甥の妻長女三女長女次女妻次女長男妻長女長男長女長男長女長男内縁の妻入所時の説明を受けた時の家族の受け止め方は、12のサブカテゴリー、5つのカテゴリーに集約できた。以下に、カテゴリーごとに、カテゴリーの基となったサブカテゴリーおよび、記録の内容の例を示す。ここでは、カテゴリーを【】、サブカテゴリーを『』で示す。【看取りについて考えられないと感じた】(表2)このカテゴリーは、パンフレットを用いた説明を受けても、看取りについて考えることができていないことを示すものであり、『特養の看取りがイメージできない』『看取りについて考えることができない』という二つのサブカテゴリーから生成された。『特養の介護がイメージできない』「身内にこういった施設に入っている人がいないため、実際施設がどういうところで、どういったことをしてくれるのか、あまりイメージがつかめていない」と述べていることから、特養で、どのような支援を受けて、どのような生活を送るのかが分からないために、看取りについても想像できず、考えることができない状態であることが示されている。『看取りについて考えることができない』「今の状態では考えられません。もう自分一人では面倒みることが難しいのでここが最後にしたいです」「まあ(自分は)家では看ることができないので、足も悪いし…」というように、これまで行ってきた在宅または特養以外の施設における介護ができなくなったために特養に入所したことに意識が向いて、看取りについては意識が向けられていないことが示されている。62