ブックタイトル平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書
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平成28年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究報告書
ー」といった事情があることを報告している。以上のことから、現時点で、特養入所時に看取りに関する意向を捉えるための支援は、十分ではないと考える。今回の調査結果からは、多くの内容を伝える必要があり、また信頼関係が十分にできていない状況で行われる施設入所時の説明であっても、パンフレットを用いて看取りについてわかりやすく説明することで、看取りについて考えることを働きかけたり、意向をとらえられることは可能であることが考えられる。(5)結論よりよい看取りのケアのために、特養の看護職員は、高齢者が施設に入所する時から看取りを意識し、家族の心構えを把握し、徐々に家族の心構えを形成するための支援を行うことが大切である。特養に入所時に、家族に看取りについてパンフレットを用いてわかりやすく説明したさいの受け止め方には、【看取りについて考えられないと感じた】【今のところ終末期医療に対する希望は決まっている】【本人や家族の思いを考えた】【終末期にどのような医療処置を希望するか悩む】【看取りについて考えなくてはいけないと感じた】といったことがあった。パンフレットを用いて看取りについてわかりやすく説明することで、家族の看取りに対する現時点での心構えを把握でき、看取りに向けた支援を始めることが可能になる。(6)謝辞本調査にご協力をいただきました、特別養護老人ホームAの施設長はじめ職員の皆様と、ご利用者またご家族の皆様に、深く感謝いたします。(7)引用文献1)井上修一(2017):特別養護老人ホーム入居者家族が抱く罪悪感と家族支援に関する研究.大妻女子大学人間関係学部紀要人間関係学研究,18,1-11.2)北畑美津子,古林典子,藤本久美,濱田照代,坂本由規子,阿部芳江(2012):在宅末期癌患者の主介護者の不安に対する「看取りのパンフレット」の効果遺族を対象とした調査.日本看護学会論文集地域看護,42,135-138.3)厚生労働省(2014):平成24年度介護報酬係蹄の効果検証及び調査研究に係る調査(平成26年度調査)(5)介護サービス事業所における医療職の勤務実態および医療・看護の提供実態に関する横断的な調査研究事業報告書http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000087117.pdf70