ブックタイトル平成29年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」研究支援事業 研究成果要旨

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概要

平成29年度「学校法人日本赤十字学園教育・研究及び奨学金基金」研究支援事業 研究成果要旨

研究成果要旨研究テーマ母性看護学実習において分娩見学時に学生が受けるストレスと気分の変化研究組織研究(代表)者:日本赤十字秋田看護大学助教佐藤紘子共同研究者:キーワード母性看護学実習、分娩見学、ストレス、唾液アミラーゼ活性値、POMS2日本語短縮版研究報告(1)研究の背景・目的近年の社会構造の変化に伴い、少子化・核家族化の影響からマタニティサイクルにある女性や新生児と接した経験のある学生は乏しい現状にある。本研究は母性看護学実習において初回の分娩見学が看護学生に与える影響についてストレス度および感情の変化の側面から示唆を得ることを目的とした。(2)研究方法母性看護学実習において初回分娩見学の機会を得た看護学部3~4年生に対し、唾液アミラーゼ活性値(以下α-AMY)測定およびPOMS2日本語短縮版検査を実施した。α-AMYは3回(受け持ち開始時、子宮口全開大前後、分娩後2時間)、POMS2日本語短縮版検査は2回(受け持ち開始、終了後)実施し、単純集計およびt検定、感情の7尺度を算出し、TMD得点を算出した。(3)研究結果8名のα-AMY平均値は受持ち開始時9.3±11.9KU/L、子宮口全開大時12.8±9.9KU/L、分娩後2時間15.4±12.6KU/Lを示し、それぞれ「ストレスがない」状態を示した。また各期における対象者の感情尺度は全て「平均的」な状態を示した。最も高値であったものは、分娩前【緊張-不安】57.5±13.6、分娩後【友好】で56.6±7.3であった。対象者のネガティブな感情を示すTMD得点は分娩前48.3±12.3、分娩後48.4±10.5で「平均的」であった。(4)考察丸山(2015)によれば、唾液中に含まれるアミラーゼは、精神的ストレッサーに加えて中等度以上の運動により上昇が認められている。受持ち開始から順調に分娩に至り、分娩第Ⅰ期の経過が正常かつ順調に進行し児が娩出されたことから、対象者は肉体的・精神的ストレス負荷が低い状態であったと示唆される。また見学前後における感情の変化は、分娩後に否定的感情が上昇した者と、肯定的感情が上昇した者が存在した。本多(2006)は、3