ブックタイトル平成29年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究成果要旨

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概要

平成29年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究成果要旨

研究成果要旨研究テーマデルファイ法による認知症患者に必要な非薬物療法の検討研究組織研究(代表)者:日本赤十字広島看護大学看護学部教授百田武司共同研究者:日本赤十字広島看護大学看護学部准教授山本浩子日本赤十字広島看護大学看護学部講師中村もとゑ広島赤十字・原爆病院看護部認知症看護認定看護師山本洋子総合病院三原赤十字病院看護部認知症看護認定看護師平岡美紀広島赤十字・原爆病院看護部看護師木村勇喜キーワード非薬物療法、デルファイ法、認知症高齢者研究報告(1)研究の背景・目的認知症の行動・心理症状への対応は非薬物療法を優先的に行うことが原則とされているが、非薬物療法の多くについてはエビデンスに乏しい。そこで、認知症高齢者への非薬物療法として何を実践することが望ましいか、療養の場の違いおよび認知レベルの違い別に、明らかにすることを目的とした。(2)研究方法認知症ケアの専門家1,170名を対象とした3回の質問紙調査によるデルファイ法を実施し、第3回調査の結果(全76項目)を本研究でのコンセンサスとして分析した。コンセンサスは、当該項目について「非常に重要」「かなり重要」とした割合が51%以上かつ対象者の所属施設で「実施できる割合」が70%以上であることと設定した。また「非常に重要」「かなり重要」とした割合が、51~69.9%を低い同意、70~89.9%を中程度の同意、90%以上を高い同意と分類した。日本赤十字広島看護大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号1602)。(3)研究結果各調査の回収は、第1回調査1,170名中277名(回収率23.7%)、第2回調査266名中216名(81.2%)、第3回調査266名中196名(73.7%)であった。非薬物療法に関するコンセンサスの比較では、『補完・代替療法』18項目のうち、「音楽療法または音楽を活用した関わり」と「マッサージ」の2項目は、重症度を問わず、ほぼ全ての療養の場でコンセンサスが得られた。また、「リアリティーオリエンテーション」「回想法」「運動療法または運動」は、軽度・中等度認知症高齢者に対しては、おおむねコンセ26