ブックタイトル平成29年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究成果要旨

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概要

平成29年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究成果要旨

研究成果要旨研究テーマ認知症高齢者の看護にともなう困難感尺度の作成研究組織研究(代表)者:日本赤十字北海道看護大学・教授・西片久美子共同研究者:日本赤十字豊田看護大学・教授・小林尚司日本赤十字看護大学・准教授・田中孝美キーワード急性期病院、認知症高齢者、困難感尺度研究報告(1)研究の背景・目的日本老年看護学会(2016)は、急性期病院における認知症高齢者の看護の質向上が喫緊の課題(日本老年看護学会,2016)と指摘している。認知症高齢者看護の質の向上を図るうえで、困難の内容と程度を客観的に把握することが必要である。そこで本研究では急性期病院における認知症高齢者の看護にともなう困難感尺度を作成することを目的とした。(2)研究方法文献検討および急性期病院で認知症高齢者の看護経験のある看護師に対するインタビューを実施し、その結果から45項目の尺度原案を作成した。次に、急性期病院に勤務する看護師300名を対象に予備調査を行い、182名(60.7%)から回答を得た。項目分析、I-T相関、α係数による検討で不適切な項目を除外し、因子分析を行い、3因子20項目を抽出した。回答選択肢は5段階のリッカートスケールを用いた。さらに、尺度の信頼性と妥当性を検討するため、500名の看護師を対象に本調査を実施した。信頼性の検討はクロンバックαと再テスト法、内容妥当性及び基準関連妥当性を検討した。実施にあたっては、日本赤十字北海道看護大学研究倫理委員会の承認を得て行った。(3)研究結果記載が不十分な10名を除く226名(45.2%)を分析対象とした。主因子法による因子分析を行い、4因子20項目の尺度を作成した。第1因子「行動・心理症状への対応」(8項目)、第2因子「ケアにかかわる判断」(5項目)、第3因子「関係形成」(4項目)、第4因子「チームでの対応」(3項目)と命名した。尺度全体の信頼性は、クロンバックα=.901、48名による再テスト法はr=.863であり、基準関連妥当性はr=.626であった。(4)考察尺度の信頼性においては、内的整合性・安定性ともに高いことが確認された。基準関連3