ブックタイトル平成29年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究成果要旨

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概要

平成29年度「学校法人日本赤十字学園赤十字と看護・介護に関する研究助成」研究成果要旨

研究成果要旨研究テーマ秋田県過疎地域に住む高齢者世帯の災害に対する備えと対策研究組織研究(代表)者:佐藤美恵子キーワード高齢者世帯過疎地域災害備え研究報告(1)研究の背景・目的東日本大震災の犠牲者は、全人口と比較し60代以上の構成比が高く、全犠牲者(年齢不明を含む)の64.3%が60歳以上、45.5%が70歳以上と高齢者へ偏在していた(牛山ら,2012)。災害の犠牲者や被災者の多くは高齢者であることから、日頃の備えとしてどのようなことをしているのか、高齢者世帯の災害に対する備えを明らかにすることを目的とした。(2)研究方法対象は、秋田県過疎地域に在住する65歳以上の高齢者世帯である。調査期間は平成28年9月から平成29年3月、調査項目は、属性、日頃の災害の備え等とし質問紙にて実施した。データは個人が特定できないよう統計的に処理した。倫理的配慮として、本研究は、日本赤十字秋田看護大学の研究倫理審査委員会の承認を得た。研究協力者には、研究目的および方法、協力への自由意思、個人情報の保護、結果の公表等について口頭および文書で説明し了解を得た。(3)研究結果有効回答58名(有効回答率95.1%)。男性18名(31.0%)、女性40名(69.0%)、65歳以上74歳以下15名(25.9%)、75歳以上43名(74.1%)であった。日頃の災害の備えとして、「転倒・落下物のないところに寝ている」73.7%、「非常持ち出し品を準備している」37.9%、「3日分の食料(非常食)の準備をしている」37.9%、「3日分の飲料水を確保している」33.3%であった。(4)考察高齢者世帯の災害の備えとして、7割以上が睡眠中の落下物の危険を回避できる環境下にいるが、非常持ち出し品や非常食・飲料水のなどの備えは4割以下であることから、災害発生後も生活をし続けるための備えは充分といえない状況が明らかとなった。(5)結論高齢者世帯の災害の備えとして、約7割が転倒・落下物のないところに寝ていた。非常5